miniDSP社協賛「FIR First」～FIRデジタルフィルターの基礎と応用

本トレーニングでは、今オーディオ界で注目の技術であるFIRデジタルフィルターについて、初めての方にも分かるように、理論から実際の使用まで平易に解説します。
理論編では、FIRデジタルフィルターの特徴の説明後、オーディオ製品に使われている例やフリーウェアのデザインソフトをご紹介します。ルームEQのデモでは、スウェーデンのDirac Research社のアルゴリズムとminiDSP社のハードウェアを用い、実際にセミナー会場の音響特性を測定し、EQする前と後でのインパルス応答や周波数特性を見ながらトータルに解説します。
オーディオ愛好家の方からレコーディングやライブPAなどのプロオーディオ従事者まで、FIRデジタルフィルターによるオーディオ処理に興味のある方々にとって、FIRデジタルフィルター入門のまたとない機会と言えるでしょう。

こんな内容に興味のある方にお勧め

• デジタルクロスオーバーをカスタムメイドしたい方
• 手持ちのモニタースピーカーを位相に着目してチューニングしたい方
• インパルス応答の改善を目的にしたルームEQをしたい方
• デジタルフィルターのリニアフェイズとミニマムフェイズの意味を学習したい方
• FIRデジタルフィルター使用で気を付けておかなければいけないポイントを知りたい方

本コース開催の背景

FIRデジタルフィルターは、アナログでは不可能な処理を可能にしてしまう、デジタル信号処理のトップスター的な存在です。
その最大の強みは、振幅周波数特性とは独立して位相周波数特性を扱えることです。それは、理論が形成された三十年ほど前より技術者の間では常識で、オーバーサンプリング型のAD/DA変換チップをはじめ、エコーキャンセラーやリバーブレーターなどのキーテクノロジーとして多く取り入れられてきました。近年では、波形歪を起こさないスピーカークロスオーバーの実現手法としてFIRデジタルフィルターがディファクト化してきています。

ポピュラーになってきているFIRデジタルフィルターですが、ユーザーにとっては、いまだベールに包まれたままの技術というのが現状です。これまでのデジタルフィルターはそれでも問題ありませんでした。理由は、デジタルミキサーやプロセッサーに搭載されているデジタルフィルターのほとんどは、アナログ回路を模して作られていて、振る舞いはアナログ回路と同じだからです。ところが、変幻自在に特性を変化させることができるFIRデジタルフィルターは、それらとは一線を画し、大きな強みがある反面、同時に気を付けなければいけないポイントがあります。ユーザーの手が届かないブラックボックスのままでは、正しく使用することやアドバンテージを最大限利用することが困難です。

そんな中、民生オーディオの世界で新しい動きが始まっています。ユーザー自らFIRデジタルフィルターを使って自分が望むスピーカークロスオーバーやルームEQを作ることができるソフトウェアやハードウェアが製品として出現してきたのです。一方、プロオーディオの世界では、FIRデジタルフィルターによる複雑な音響信号処理を行う機器が増加する傾向にあり、機器を使いこなすためにはFIRデジタルフィルターの素性を理解しておく必要がある、そう感じているユーザーが増えてきています。

JTSWでは、これまで多くのトレーニングプログラムでデジタルフィルターの基礎について取り上げてきましたが、上記のような背景から、どなたでもFIRデジタルフィルターを学習できるように、本セミナーを企画いたしました。講師は、デジタル信号処理を専門とするJTSW主宰の栗山譲二が務めます。

トレーニングの特長

3時間というJTSWでは最短のセミナーですが、テーマをFIRデジタルフィルターに絞り込むことで、通常のJTSWトレーニングと変わりない品質となっています。また、これまでJTSWにてデジタルフィルターの学習をされた方は、よりスムーズに理解できる内容となっており、JTSWご参加が初めてでも、サンプリング周波数と量子化ビット数の意味がお分かりの方であれば、どなたでも無理なくご参加いただけます。
なお、今回のトレーニングは、オーディオDSPメーカーであるminiDSP社の協賛の元実施いたしますので、ほかのコースと比べてリーズナブルな受講料（4,500円税別）になっています。
※本コースは、miniDSP製品ご購入者様無料ご招待対象トレーニングです。詳しくはminiDSPサイトのご案内をご覧ください。

開催概要

• 研修内容
• 講師紹介
• 日時・会場
• 申込み方法
• 問合せ方法
• アルバム

• ＜カリキュラム＞

  １. FIRデジタルフィルターの基礎

  ➀ 何がこれまでのデジタルフィルターと違うのか
  ➁ どのような機器に搭載されているのか
  ➂ どのような構造になっているのか

  ２. FIRデジタルフィルターを設計してみよう

  ➀ 設計ソフトの紹介
  ➁ 設計デモ：リニアフェイズ型スピーカークロスオーバー

  ３. FIRデジタルフィルターを使ってルームEQをやってみよう

  ➀ ルームEQアルゴリズムの紹介
  ➁ ルームEQデモ： miniDSP Diracシリーズ

  ４. 質疑応答

   ※トレーニング内容は、都合により多少変更する可能性があります

  備考

  miniDSP Diracシリーズをお持ちの方は、DDRC-22 UtilityおよびDirac Live Calibration ToolをインストールしたPCを持参いただくとスムーズに学習できます。（PCを持参されなくても受講に支障ありません）
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  栗山 譲二
  くりやま じょうじ

  九州芸術工科大学（現九州大学）大学院修了、TOA株式会社入社。
  
  当初よりデジタル信号処理の音響分野への可能性に興味を持ち、ハウリング抑圧やスピーカ指向性制御などを研究。研究段階でもリアルタイム処理にこだわり、オーディオ用のデジタルチップが無い当時、AD／DA変換機やDSPをディスクリートで組み音出し実験を続け、アルゴリズムと聴こえの関係を模索。
  
  1980年代後半から、統合型デジタルプロセッサー"SAORI"、ウィーン国立歌劇場向け劇場用デジタル卓、NHK向け放送用デジタル卓、ポストプロダクション向けデジタル卓、などを開発。それらは、最も早くデジタル化したプロオーディオ製品の一つとして、国内外のメーカーやサウンドオペレータに多大な影響を与える。
  
  その功績が評価され、2002年音響家協会賞を受賞。
  
  2001年、ボーズ株式会社に技術顧問として転籍。デジタルプロセッサーや民生スピーカ開発に携わる。同時に経営にも参画、2008年よりボーズ株式会社の代表を務める。
  
  現在は、技術コンサルティングや研究用音響機器の開発販売を行う株式会社J.TESORI（ジェイテゾーリ）の代表。
  2012年11月、J.TESORI SOUND WORKSHOP（JTSW）をスタート。
  JTSWの目的は二つ。知識や理論の学習と、経験や知恵を交換し合う場の提供。一つ所で異なる立場の人々が学ぶことで、個人のスキルアップとともに互いに影響し合い、皆で成長する、それが栗山の目指すJTSWの姿です。

• ◆ 関西開催 ◆※お申込み受付けは締め切りました

  日     時	：	➀ 2016年2月29日(月)13時00分開始～16時00分終了（３時間） ➁ 2016年2月29日(月)17時00分開始～20時00分終了（３時間） ※ 各回定員30名 第１回トレーニングは終了いたしました。次回のご参加をお待ちしております。
  会   場	：	大阪市立青少年センターKOKOPLAZA 講義室504
  		大阪市東淀川区東中島1-13-13　JR京都線「新大阪駅」東口より徒歩約5分

  ◆ 東京開催 ◆※お申込み受付けは締め切りました

  日     時	：	➂ 2016年3月4日(金)13時00分開始～16時00分終了（３時間） ➃ 2016年3月4日(金)17時00分開始～20時00分終了（３時間） ※ 各回定員24名 第１回トレーニングは終了いたしました。次回のご参加をお待ちしております。
  会     場	：	大田区産業プラザ（PiO）A会議室
  		東京都大田区南蒲田1丁目20-20　京浜急行「京急蒲田」駅より徒歩約3分

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  JTSWトレーニングのお申込みは、お申込みフォームにご入力ください。

  本トレーニングは、少人数定員制にしております。
  お申込みいただきましたら、JTSW事務局でお席の確認後、折り返し振込み口座情報などのご連絡を差し上げます。
  研修形式の都合上、お支払いいただいた時点で正式にお申込み完了とさせていただいておりますが、企業様用のお手続きとして、請求書による処理も可能です。
  その他ご不明な点がおありでしたらお気軽にご相談ください。

  なお、受付完了後のキャンセルは、少人数定員制をとっております都合上、ご遠慮いただけますようお願い申し上げます。
  受講者の変更は可能ですので、できるだけ代理の方の参加をお願いいたします。
  万が一キャンセルされる場合には、ご連絡いただいた時期によって以下の通りキャンセル料が発生いたしますのでご了承ください。
  また、受講者変更キャンセルのご連絡は、お手数ですが上記メールかFaxにてお願いいたします。

  キャンセルポリシー
  セミナー開催30日前～８日前	：受講料の50％
  セミナー開催７日前～３日前	：受講料の70％
  セミナー開催２日前～当日	：受講料の100％

• JTSWに関して、何かお聞きになりたいことがおありでしたら、お問合せフォームからご連絡ください。
  メール(info@jtesori.com)か、FAX.(050-3730-4828)、またはお電話(03-6434-9879)でも受付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

• 2015.1.15  FIR Firstコース

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