JTSW Ear Training(以下、JET)は、Hello! ProAudioなどでご紹介してきた聴能形成の本格的なトレーニングです。
JETの目的は、絶対音感や楽器演奏のような特殊なスキルを育成するものではありません。音について他者とコミュニケーションする時に、相互に異なる理解にならないように、音に対する各人の聴こえの感じ方を、音の物理的な特性に従って共通化することを目的としています。
したがって、プロオーディオの現場で実際に音を扱われている方はもちろん、設計、営業、マーケティング、修理、などあらゆるプロオーディオ業務に従事されている方に役立つことを目標としています。
BGMや各種音楽制作の現場で音の加工や再生に携わっている方、建築音響関係の方にも有益です。
また、お仕事でなくても、ご自身の聴く力を確認してみたい方もよい機会になるでしょう。
トレーニングは、ビギナー・スタンダード・アドバンスドの3つのコースに分かれており、 ビギナーコースからスタート、修了された方のみ次のコースへ進むことができる、ステップアップ方式を取っています。
JETの各コースは、3ヶ月間のオンデマンドでの自習形式が中心となります。ただし、初回は講師によるライブトレーニングで学習内容や手順をご説明し、最終回にも講師による総括解説を行います。
また、期間中、講師より受講者の方々へ、トレーニング音源に関する音響物理と心理面、あるいは信号処理面を切り口とした技術解説レターを発行します(不定期)。
なお、JETの発想は、JTSW主宰の栗山譲二の出身校である九州芸術工科大学(現 九州大学)・音響設計学科の聴能形成教育からスタートし、よりプロオーディオ業務に寄り添う実践的なイヤートレーニングとなっています。
※九州大学の聴能形成教育については、日本音響学会誌のこちらの資料にまとめられています。
音の大きさの違いを聴き分ける能力の訓練です。
純音はペアで再生され、短い間隔で次々と出題されますから、聴き終えたらすぐに回答します。
出題音源例
(正解は小)
3コース共、最初と最後に行われる講師のライブでのオンライントレーニング以外は、オンデマンドの自習形式になっています。
オンライントレーニングでは、受講手順を実際にお見せしたり、音源に関わる音響専門用語や単位(dB)などについてわかりやすく解説もいたしますので、安心してトレーニングをスタートできます(後日オンデマンドビデオで視聴可)。
自習トレーニングメニューは、30日に分かれており、1日当たり15分ほどで終わるようになっています※。例えば、期間中3日に1回、15分トレーニングを行えば、全トレーニングを修了することができますし、毎日トレーニングして1ヶ月で修了することも可能です。
※訓練音源の試聴回数等をデフォルト設定のまま行った場合です。トレーニング回数を増やす、間違えた問題を再試聴する、また各カリキュラム全体を復習することもできます。
また、各日のトレーニングは、ランダムに選択可能ですので、自由に選択して繰り返しトレーニングを行うことができます。
トレーニングは、音を聴いて判定するということの繰り返しです。
2つの音を聴いて後者が前者に比較してどうかという一対比較と、1つの音を聴いて例えばその周波数を当てるなどの絶対判定の、2種類の訓練があります。
どちらの場合も、判定訓練に入る前に例題を聴いて練習することができます。
受講者は、受講者全体と自分の成績が比較できるレーダーチャートなどで、いつでも自分のトレーニング記録を確認できます。例えば、他者と比較して苦手な訓練が見つかれば、その訓練を繰り返し行うことでスキルをアップすることが可能です。
トレーニング終了後は、JETオリジナルの成績表と修了証が発行されます。
※トレーニングの音源サーバー他は、日本音響エンジニアリング社の「真耳オンラインシステム」を用いています。
初回は、講師が音源内容やトレーニング方法を解説しながら、Zoomを用いた集団ライブトレーニングを行い、最終回にも講師による総括解説を行います。
2回目以降は、オンデマンド自習です。
自習は、アプリサイトを立ち上げ、受講者に発行されたログインIDとパスワードでログインします。トレーニングはパソコンでもスマートフォンでも可能です。
音源の再生には、ヘッドフォンをお勧めします。ただし、音源には63Hzの周波数が含まれるものがありますので、使用するヘッドフォンの再生周波数帯域を仕様書等でご確認ください。
トレーニングは15分程度※で訓練できるプログラム30日分が用意されています。
※デフォルト設定の場合
正解不正解は、各設問の直後に表示されます。トレーニング結果は、サーバーで集計され、いつでも自分の成績をレーダーチャートや成績推移グラフで確認できます。
また、自分の成績が全受講生の中でどのくらいの位置にあるかも分かります。
カリキュラムを開くと、訓練内容が日別にスケジューリングされた画面が開きます。日程にかかわらす自由にトレーニング項目を選択できますが、まずはJETが設定した30日トレーニングスケジュールを、順に実施していくことをお勧めいたします。
余裕のある方は、トレーニング回数を増やす、間違えた問題を再試聴する、また各カリキュラム全体を復習することも可能です。
各項目をクリックすると、右例のような説明ウィンドウが開き、そこからトレーニングに入ります。
各項目の左上の☆印は、難易度です。
トレーニング項目を選択するとこのような画面が開きます。試聴 で例題練習、[ 自習スタート ] でトレーニング開始です。
「おしい」は、不正解ですが、正解に隣接した音を回答した場合です。
自分の傾向と共に受講者全体の結果がどうかも見ることができます。
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