本トレーニングでは、プロオーディオ分野での特にライブ音響測定にフォーカスし、スペクトラム分析、伝達関数測定、インパルス応答測定という音響測定Big 3をより正しく行うための知識を深めます。
修了時には、すべての音響測定のベースとなっているFFT（高速フーリエ変換）をより正しく理解できると共に、異なる音響測定ソフトウェアに登場する独特の用語やUI（ユーザーインターフェース）への誤解が無くなり、どの測定ソフトウェアでも正しい測定が可能になります。

サウンドシステムの測定の場合、Big 3の中で最難関は伝達関数（Transfer Function）の測定です。にも関わらず、現代の測定ソフトでは、なんとなくやっていれば誰でも伝達関数測定ができてしまいます。
デジタルミキサーなどの電子機器の測定であれば、あまり心配することはありません。しかし、サウンドシステムの伝達関数測定の場合、落とし穴がたくさん待ち構えています。

したがって、本トレーニングでは伝達関数に多くの時間を割きます。伝達関数の測定を間違え、そのせいで誤ったサウンドチューニングをしないための知識を伝授します。そのために、講師は、Smaart、SysTune、AudioToolsを実際に操作し、その画面を受講者に見せながら解説します。また、各メーカーが独自に考案したカスタム機能や計算手法にもふれます。

最後に、インパルス応答測定について、各ソフトウェアがどのようなやり方で行っているのか、そしてライブ測定でのインパルス応答測定の重要な目的である“音源とマイク間の距離測定”について説明します。
なお、現在計画中のMeasure Expertコースでは、本格的なインパルス応答測定について解説予定ですが、本トレーニング後であればスムーズに受講いただけます。