JTSW(J.TESORI Sound Workshop)は、
基本的な音響知識の習得から、より高度なシステム設計まで、
音響に関る仕事をされているすべての方の技術力向上を目的とした研修プログラムです。
体系化されたカリキュラムは、インタラクティブな講義とともに、音出し実験や聴能訓練を交え、
受講者の皆様に、新しい興味と、より深い理解を得ていただけるよう、きわめて実用的な構成になっています。
JTSWのもう一つの役割は、
異なる立場の受講者が持つ知りたいことや伝えたいことを、相互に橋渡しすることです。
メーカーや設計施工会社、ユーザーがそれぞれに抱いている疑問や期待を共有し、
解決策を練ったりアイデアを交換したりする場を提供します。
セミナーの特長
JTSWでは、常に音響物理と聴こえの仕組みの基本の上に、機器やシステム理解のための技術を解説します。また、トレーニング内容に沿って、オーディオ信号の波形や周波数特性を測定し結果を表示するなど、音の可視化も多く盛り込まれています。
さらに、テーマによっては試聴を織り交ぜるとともに、聴能形成トレーニングを行います。
そうすることで、難解な音の科学やデジタル技術も、基礎から飽きることなく学習でき、目指す音響技術を短時間に深く習得できます。
JTSW講師について
JTSWの全てのトレーニングは、株式会社J.TESORIが主催しており、代表の栗山譲二が、トレーニングの企画・運営を行っております。
九州芸術工科大学(現九州大学)大学院修了、TOA株式会社入社。
当初よりデジタル信号処理の音響分野への可能性に興味を持ち、ハウリング抑圧やスピーカ指向性制御などを研究。研究段階でもリアルタイム処理にこだわり、オーディオ用のデジタルチップが無い当時、AD/DA変換機やDSPをディスクリートで組み音出し実験を続け、アルゴリズムと聴こえの関係を模索。
1980年代後半から、統合型デジタルプロセッサー”SAORI”、ウィーン国立歌劇場向け劇場用デジタル卓、NHK向け放送用デジタル卓、ポストプロダクション向けデジタル卓、などを開発。それらは、最も早くデジタル化したプロオーディオ製品の一つとして、国内外のメーカーやサウンドオペレータに多大な影響を与える。
その功績が評価され、2002年音響家協会賞を受賞。
2001年、ボーズ株式会社に技術顧問として転籍。デジタルプロセッサーや民生スピーカ開発に携わる。同時に経営にも参画、2008年よりボーズ株式会社の代表を務める。
現在は、技術コンサルティングや研究用音響機器の開発販売を行う株式会社J.TESORI(ジェイテゾーリ)の代表。
2012年11月、J.TESORI SOUND WORKSHOP(JTSW)をスタート。
よい音響とは
JTSWでは、よい音響を生み出すためには、“物理” “機器” “聴こえ” の、三つの要素を同時に考慮することが最も大切だと考えています。
全ての要素が正しく扱われて、初めて求める音響が得られる。
一つでも誤った理解があると、音響は台無しになる。
どの要素も、ある基準以上に達しなければならない。
そうして初めて、様々な場所と用途において、あらゆる人々にすぐれた音響を提供できると考えます。